#7「帰りたくなる場所と、戻れない記憶」
帰りたくなる場所と、戻れない記憶 第1章:どうして人は、帰りたくなるのか 記憶は、空気ごと残ってる 収録の中で話していて感じたのは、 記憶って、出来事や会話そのものよりも「そのときの空気」にくっついて残ってるということ。 匂いとか、湿度とか、なんかその場の“気配”みたいなもの。 建物が残ってるかどうかじゃなくて、「あの感じ」が恋しくなるんだよね。 帰りたくなるのは場所じゃなく、安心できてた“関係性”なのかも 「帰りたい」って気持ちは、地図の上のどこかを指してるようでいて、 実はそこで“自分がどう存在できてたか”に紐づいてる気がする。 つまり、帰りたいのは“空間”というより、あのとき安心していられた“文脈”そのものなのかもしれない。 第2章:もう戻れないとわかってても、思い出すのはなぜ? 戻れないとわかってるからこそ、強く残る 絶対に戻れないってわかってる場所や時間って、どうしてあんなに鮮やかに残ってるんだろう。 思い出って、“触れられない”ことで逆に美化されていくよね。 話しながら、私たちもそんな感覚に何度かふっと浸ってた。 過去の場所を思い出すとき、実は今の自分を見てる 「帰りたい」っていう気持ちって、 過去のあの場所に戻りたいというより、 そこにいた“当時の自分”をもう一度見に行きたいのかもしれない。 そう考えると、「思い出す」って行為は、今の自分と対話してることなんだと思う。 第3章:今の自分が、“帰れる場所”になれるとしたら 帰れない場所じゃなくて、“また戻ってこられる関係”を 時間も、人も、場所も変わっていくけど、 変化しても「戻ってこられる関係」を持ててることって、 すごく救いになるんだと思う。 自分が、誰かにとってそういう場所になれたら、それだけでも嬉しいなって思う。 ...